渋谷区の一等地にあるマンション「秀和幡ヶ谷レジデンス」。
外側だけを見ると美しいヴィンテージマンションなのですが、
渋谷の「北朝鮮マンション」とも言われたヤバい事情がありました。
ヤバいと言われる理由は?
その後現在はどうなった?
メディアでも度々取り上げられてきた秀和幡ヶ谷レジデンス。
今回は、
- ヤバいと言われる理由
- その後現在どうなったか
について気になったので調べてみました。
秀和幡ヶ谷レジデンスがヤバい理由は?
日本一管理組合が厳しいと言われてきたこの訳ありマンション。
1974年に建てられた戸数300戸の大型分譲マンションで、
東京都渋谷区にあります。
一等地に立つマンションに一体どんなヤバい事情があるのでしょうか。
1つ目:6人の理事たちによる独裁政権
分譲マンションは共有部分の管理を外部に委託するのが一般的です。
しかしこのマンションではそれをせず、
20年以上にわたり住民の中から選ばれた6人の理事、管理人だけで運営していました。
理事たちは管理しやすいように様々なルールを作り始めました。
そしていつしか独裁政権のような状況になったそうです。
他の住人も管理人に管理をお願いしている引け目があるから、
規約を増やされても文句が言えなかったのでしょうね。
じゃあ「あなたが管理人になりなさい」って言われるのも嫌だし…
理事会が作った異常なルールは、
管理規約に書かれていなかったそうです。
書面による理事会の同意を得ること
という一文だけは入っていたとのこと。
だから理事会は規約に無い様々なルールを追加できたそうです。
2つ目:リフォームの制限が多い
通常、所有権を持っているはずの場所のリフォームも、
制限がかかることが多かったといいます。
・浴室のリフォームは全面禁止
・畳からフローリングへの変更は禁止
・1ヶ月以上かかるリフォーム工事は禁止
・大きな家具の持ち運び禁止
特に話題になったのがバランス釜です。
1965年頃に普及しましたが最近はあまり見られません。
このバランス釜をユニットバスにすることもNGだったそうです。
令和の時代にバランス釜って…
使い勝手が悪いんですよね。
3つ目:自由に貸し出すことは禁止
通常、購入した部屋は賃貸として貸し出すことができます。
しかしこのマンションでは、
管理組合が貸し出す人と面接する
というルールがあったそうです。
管理組合がNGを出せば貸し出せない状況だったそうです。
4つ目:外部業者は17時以降入れない
外部業者がマンションに入れるのは平日の17時まで。
- 平日17時以降
- 土日祝日
は入ることができません。
高齢者も多いマンションなのですが、
介護ヘルパーや医療関係者の出入りもNGとのことで、
不便な生活をされていた方は多かったようです。
5つ目:友人を泊めたら1万円
ある住人の話によると、
家族や友人を連泊させた際に以下のお金を請求されたのだとか。
入居費:5,000円
退去費:5,000円
結局この方は1万円を払ったそうです。
もちろんこのルールは入居時に伝えられていなかったそうです。
友人が泊まっても管理人たちに迷惑はかからないと思いますが…
6つ目:鍵の受け渡しを拒否された
ある住人男性は海外に住んでおり、
このマンションは東京にいる時の住まいにしていたそうです。
しかし2011年にエントランスの鍵が変わったことがあり、
新しい鍵を持っていなかった男性はマンションに入れなくなったそうです。
エントランスは毎日21時以降は締まっていました。
新しい鍵を管理人にもらいに行ったら、
入居者でないから渡せない
という驚きの答え。
結局男性は21時以降がマンションに入れないという
非常に不便な生活を送ったそうです。
7つ目:廊下での行動も制限
このマンションでは廊下でのおしゃべりも禁止。
- 住人同士が廊下で立ち話をする
- 廊下で携帯電話で話す
このような行動もダメだったそうです。
ここまで制限されたら普通に生活できませんね。
お隣さんと普通におしゃべりがしたい…
8つ目:洗濯物をベランダに干してはいけない
ベランダの使い方まで制限されていた秀和幡ヶ谷レジデンス。
洗濯物はベランダではなく、
屋上にある共用場所に干すルールだったそうです。
またベランダにはお花1つ置いてはいけないという厳しいルールがあったといいます。
9つ目:新規入居者に対する制限
このマンションに入居するのはハードルが高かったそうです。
以下のような人は入居禁止とされていました。
・外国人
・LGBTQ関連の人
・音楽関係の仕事の人
また家で仕事をしたい人もNGだったそうです。
今の時代にこんな差別がまかり通っていたとは驚きです。
10こ目:約50台の監視カメラがある
異常とも言えるルールの数々。
でも、バレなきゃいいんじゃない?
と思う方もいるでしょう。
ところが秀和幡ヶ谷レジデンスには、
なんと約50台もの監視カメラがあり、
住人は常に行動を監視されていました。
- 帰宅時間
- 訪問者
- 廊下での行動
などが管理組合に把握されているのです。
理事たちは録画の確認も行っていたそうです。
完全に監視されていますね。
ルール違反をするようなことがあれば、
すぐに管理人や理事が飛んでくるというわけですね。
秀和幡ヶ谷レジデンスその後現在はどうなった?
〒151-0072 東京都渋谷区幡ケ谷1丁目30−1 秀和幡ヶ谷レジデンス
異常なルールで住人の暮らしを制限していた秀和幡ヶ谷レジデンス。
現在はどうなっているのでしょうか。
2022年に政権交代が行われた
2022年に新理事長が決定。
それまでの独裁政権が廃止され、
厳しいルールも撤廃されていきました。
旧理事長は当然政権交代に納得しなかったのですが、
新理事長は東京地裁に提起し判断をゆだね、
控訴審ともに勝訴したそうです。
やっと住民の自由が勝ち取れて良かった!
でもどうやってそれが叶ったの?
住民が理事たちと戦った
ついに異常なルールが撤廃れた秀和幡ヶ谷レジデンス。
しかしそれまでには住民たちの苦労があったそうです。
2018年に理由なく管理費が値上がりしたことをきっかけに、
住民たちは立ち上がりました。
「秀和幡ヶ谷レジデンスを救う有志の会」を結成し、
管理組合と何度も説得を繰り返し新理事長が決まったそうです。
政権交代に4年もかかったのですね…
どれだけ独裁的だったのかがわかります。
まとめ
今回は「秀和幡ヶ谷レジデンス」がヤバい理由や、
現在の様子について調べてみました。
ヤバい理由が多すぎて驚きましたが、
現在は独裁政権が終わり民主的な運営を行っているようです。
自主的な管理を行っているマンションには、
注意したほうが良いのかもしれませんね。