ジブリ映画の中で特に人気の高い「魔女の宅急便」。
知らない人はいないと言える名作ですが、
いくつか裏設定があることをご存じでしょうか。
赤いピアスなどピアスの色や赤い小物の靴・リボンには、
あまり知られていない設定が隠されていると言われています。
この記事では、
- 魔女の宅急便の裏設定赤いピアスの謎は?
- 赤い小物の靴・リボンの意味は?
について調べてみたいと思います。
裏設定がわかると、
作品のイメージがガラリと変わるかもしれません。
ぜひチェックしてみてくださいね。
魔女の宅急便の裏設定赤いピアスの謎は?
魔女の宅急便の裏設定として噂されているのが、
女性たちのピアスの有無と色です。
自称オタキング・岡田斗司夫さんが、
YouTubeで考察されたのが発端のようです。
本作に登場する女性たちは、
- 赤いピアス
- 黄色いピアス
- 青いピアス
- ピアス無し
に分けることができます。
そしてこの4つには、
それぞれ裏設定があるというのです。
1つずつ見ていきましょう。
赤色のピアスの裏設定
まずは赤いピアスの女性たちから。
- キキの母親
- おソノ
- ケット(マキの甥)の母親
- キキがおしゃぶりを届けた母親
- マキ(パン屋の近所のファッションデザイナー)
- ニシンのパイのおばあちゃんの孫娘
このキャラクターたちは、
赤いピアスをつけています。
キキの母親は赤いピアスです。
おソノさんもいつも赤いピアスをつけています。
キキがおしゃぶりを届け、
それを受け取った母親。
彼女も赤いピアスをつけていました。
素敵な女性マキも赤いピアスですね。
ニシンのパイのおばあさんの孫娘は、
このシーンでは赤いピアスをしています。
母親キャラの多くが赤いピアスをしてるため、
母親=赤いピアス
を意味しているように見えますが、
マキは未婚女性に見えますし、
孫娘は明らかに子供がいる年齢ではありません。
また、
街の通行人などモブキャラの中にも、
赤いピアスの若い女性が見られました。
そこで考察されている説が、
赤いピアス=男性経験のある女性
というもの。
母親たちはもちろん、
恋人と大人の関係にある女性たちも、
赤いピアスをつけているということですね。
黄色いピアスの裏設定
次に黄色いピアスの女性を見てみましょう。
- 先輩魔女
- キキが街ですれ違った女の子
- ニシンのパイのおばあちゃんの孫娘
黄色いピアスを付けているのは、
若い女の子たちですね。
序盤に登場した先輩魔女は、
キキの1つ年上なのでまだ14歳。
恋人がいる年齢ではないでしょう。
ただし、
キキが街ですれ違った女の子や、
ニシンのパイのおばあちゃんの孫娘は、
恋人はいそうな雰囲気でした。
そこで考察されているのが、
黄色いピアス=ピュアな恋愛をしている女性
というもの。
片思いをしていたり、
恋人がいるけれど、
大人の関係ではない女性は、
黄色いピアスを付けているのではないかと言われています。
ここで気になるのは、
ニシンのパイのおばあちゃんの孫娘です。
実は彼女は、
中盤でパイを受け取るシーン:黄色ピアス
終盤の海岸シーン:赤色ピアス
このようにピアスの色が変わっています。
ニシンのパイを受け取るシーンは、
黄色いピアスをしています。
その後の登場シーン(車に乗ってるシーン)では、
赤いピアスになっています。
ピアスの色の説が正しければ、
2つのシーンの間に、
大人の女性になったことになりますね。
宮崎さんが、
そこまで考えていたとは思えませんが…
この孫娘のピアスの変化を見ると、
この説はやや無理があるようにも思えますね。
青色のピアスの裏設定
次に青いピアスの女性を見ていきます。
- ニシンのパイの老婦人
- ケットの祖母
この2人にも、
モブキャラとして登場した老婦人の何人かが、
青いピアスをしていました。
青いピアス=老婦人
と解釈できるようですね。
ピアス無しの裏設定
最後にピアスなしの女性たちを見てみましょう。
- キキ
- ウルスラ
- キキの地元の女友達
このように、
ピアスをしていない女性たちは、
まだ恋愛をしていないことが共通していると思われます。
キキはトンボに恋をしているんじゃないの?
と思う方もいるでしょう。
しかし宮崎駿監督は、
キキとトンボが恋人になったとは思っていない
と仰っています。
原作ではキキとトンボは恋愛関係に発展します。
しかし、
映画版は友達止まりだったようです。
やはりキキは「ピアス無し」で良いことになりますね。
また、
ちょっと気になったのが、
バーサ(老婦人の使用人)です。
老婦人ではありますがピアスをしていません。
もしかしたら、
生涯独身を貫いた女性なのかもしれませんね。
魔女の宅急便の赤い小物の靴・リボンの意味も検証!
本作では、
キキの靴やリボンなどの小物が、
良いアクセントになっています。
実はこれらの物にも、
あまり知られていない意味があるそうです。
赤い小物の靴の意味
一人暮らしを始めることになったキキが、
買い出し行くシーン。
洋服屋さんのショーウインドーに並んでいる、
美しい赤い靴をみて、
「素敵ね」と言うシーンがあります。
女性にとって靴は大事な存在です。
この赤い靴には、
キキだけでなく多くの女性が魅せられました。
しかしこの赤い靴は、
「女性とって大事な存在」
という意味だけではありません。
買えないことに意味がある
1万円以上はすると推測される赤い靴。
修行を始めたばかりのキキには、
手が届かない靴でしょう。
この赤い靴はエンディングにも登場します。
一人暮らしを始めた時とは違い、
エンディングのキキは、
トンボを救出し一躍有名になり仕事も順調。
きっと高級靴も買えるはずです。
しかしキキは前と同じように、
ショーウインドーを眺めるだけ。
それには、
宮崎監督のメッセージが込められているようです。
「The Art of Kiki's Delivery Service」の中で宮崎監督は、
キキはこれからも何度も落ち込むだろう。
でもまたそこから這い上がるだろうと思わせる終わり方にしたかった。
といった内容を述べています。
有名人になり仕事も成功したからハッピーエンドという終わり方にはしたくなかったそうです。
もしキキが憧れの赤い靴を買ってしまったら、
ハッピーエンドで終わってしまいます。
「まだ赤い靴は買えない」という終わり方にすることで、
キキの試練はまだまだ続くことが想像できます。
安易にハッピーエンドにしないために、
この赤い靴は重要なアイテムだったのですね。
リボンの意味
魔女の宅急便の原作では、
キキのリボンは小さくて黒い色をしています。
それではどうして映画版では、
大きな赤いリボンにしたのでしょうか。
金曜ロードショーの公式サイトなどには、
このような情報がありました。
巨大リボンは思春期特有の悩み
本作の監督をすることになった宮崎監督。
鈴木敏夫プロデューサーが、
「思春期の少女の物語」という新しい挑戦について熱く語るも、
思春期は苦手だから
と煮詰まってしまったといいます。
思春期の女の子を「絵にしたらどうなるのか」、
が思い浮かばなかったというのです。
しかし喫茶店で話をしていた宮崎監督は、
突然紙ナプキンに巨大リボンを描いたそうです。
そしてついに映画のテーマが決まったといいます。
思春期というのは、
頭の上に重い何かが乗っかっていて、
自分ではどうにもできない。
おそらくその何かとは、
思春期特有の様々な悩みでしょう。
キキにとってのその重い何かが、
赤いリボンで表現されているのですね。
まとめ
今回は魔女の宅急便の裏設定について調べてみました。
赤いピアスや赤い靴・リボンなどには、
実は隠された意味がありました。
【魔女の宅急便の裏設定赤いピアスの意味】
➡男性経験の有無を暗示している
【赤い小物の靴・リボンの意味】
➡靴を買わなかったことで安易なハッピーエンドにならなかった
➡赤いリボンは思春期特有の悩みを意味している
このようなことがわかりました。
裏設定を理解してから本編を観ると、
今までと違った楽しみ方ができそうですね。